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インパクトの大きさを、まだ企業経営者が理解できていないからだ。
ただ、それだけではない。 日本独自の”お家の事情”も影響している。
かつて、日本企業の強さの源泉と見られたものが、実は情報社会への対応でマイナス要素だったからだ。 時代の変遷によって、求められる環境が変化してきているのである。
日本の特徴は、第一に世界有数の国内市場。 幸か不幸かわからないが、日本企業は国内に膨大な市場を抱えている。
しかも、その市場は政策や業界自主規制、あるいは商慣習などさまざまな規制により、既存業者が既得権を得る仕組みになっていたために、個性がなく均一だった。 そのため日本企業の多くは、ひとつの商品を大量販売することで、十分な利益の確保がはかられ、業界全体で成長を達成できた。

これは産業社会時代の特徴である大量生産技術を多いに発展させた。 第2に均質な文化。
日本は官僚機構を筆頭に、完璧なピラミッド組織社会で成り立っていた。 均質な文化だから成り立っていたのだが、全員がひとつのモノをつくったり、品質をあげるたには、こうした均質な文化の集合体が威力を発揮した。
これも大量生産型社会にふさわしいものだった。 第3に終身雇用制度。
これも製造業では知識の蓄積をもたらして技術の向上につながり、非製造業ではサービスの充実に結びついた。 一方で、終身雇用制度は全国民に安定した生活を保障して、世界有数の消費支出の国をつくり出した。
日本の企業は、こうした日本独自の均一文化の恩恵を等しく享受してきた。 しかし、いまは日本企業が強さを発揮できた土台が、情報社会の進展で崩れ去ろうとしているのである。
ネットワークは、つまり国境を超えての1対1のコミュニケーションを可能にする。 そこでは価値観の多様化、階層のフラット化が当然のように訪れる。
これは均一文化の対極に位置するものである。 均一文化のなかで育まれた経営システムが通用しないのは当然だろう。
第2には、新しい価値観をつくることだ。 これは、たとえていえば、デパートのお好み食堂を高級ホテル並みのレストランに変えるような発想だ。

デパートの価値が下がったとはいえ、そこに買い物に来るのは比較的不労所得の多い層。 しかも、平日は女性の中高年層が圧倒的。
とすれば、大量販売が前提となる、うるさいお好み食堂ではなく、ホテル並みのサービスを提供するレストランがあれば、そうした平日の顧客を引きつけられる。

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